大学での社会学の学び

大学では、どのように社会学を学んでいくのですか?

大学に入って、社会学を学び始めると、おおよそ、次のような授業を体系的に学んでいくことになります。

講義

まずは、「社会学概論」「社会学原論」「○○社会学特論」「社会調査法」などの名称の「講義」系の授業を基礎的な科目から順に履修することになります。講義による授業を受けることで、基礎的な概念や理論、命題、学説から最先端の研究動向、統計的手法まで、幅広く学ぶことができます。

演習

こうした講義を受講しながら、同時に、「演習」(「○○社会学演習」とか「○○ゼミナール」など名称はさまざまです)と呼ばれる授業も履修します。ここでは比較的少人数で授業が行われ、学生の自主性が最大限尊重されます。いわば、自己学習能力を磨くための場です。学生個人の研究報告に対して参加者が議論しあいながら、教員とともに研究の方向性や問題解決の糸口と課題を見出していきます。並行して関連する文献を読むこともありますし、大学によっては、次の「調査実習」のような内容を含む演習もあります。

社会調査実習

「講義」や「演習」で履修したことをもとにしながら、社会調査を実際に行ってみる授業を受けることになります。Voyage 3でも紹介した質的調査法や量的調査法の基本を用いながら、調査テーマを決め、誰を対象にどのように調査を進めるかを設計し、実施して、調査報告書をまとめていくことになります。

卒業論文

そして最後に、それまでの学びの「仕上げ」として、多くの大学では、卒業するときに「卒業論文」を執筆することになります。「講義」や「演習」や「調査実習」で身につけた社会学的な考え方を「応用」しながら、自分でテーマを見つけて、長い論文を書き上げます。