倫理委員会では、第94回日本社会学会大会において、「社会調査倫理の現代的課題」と題してテーマセッションを開催します。第1報告では、社会調査の対象となる地域社会の側から、地域調査の学際性、アクション・リサーチの普及といった今日的特徴が抱える問題に加え、地域社会が調査者に求める研究倫理の在り方についてのカナダの事例を紹介していただく予定です。第2報告では、児童養護施設を対象とした社会調査実習における研究倫理という観点からご報告をお願いしています。第3報告は、様々な社会調査の委託を受ける調査会社の実務の現場における調査倫理を、業務委託に関わる倫理問題という観点から報告していただく予定です。
社会調査倫理は、調査者が調査対象者と接する際に求められる普遍的な課題でありながら、調査対象によって異なる個別的な問題も内包しています。調査者と被調査者との間に生じ得る問題について、本テーマセッションでは、調査者や調査手法、現場とのかかわり方が多様化するなかで起こってくる現代的な課題に3つの観点から迫っていきたいと考えています。
日時:2021年11月13日(土)15時~18時
テーマ:「社会調査倫理の現代的課題」
司会:山田信行(駒澤大学)、佐藤香(東京大学)
第1報告「地域に関わる社会調査が持つ現代的課題」山本薫子(東京都立大学)
第2報告「調査実習教育における児童養護施設調査と倫理問題」土屋敦(関西大学)
第3報告「社会調査における研究倫理と業務倫理(ISO20252)」石川俊之(サーベイリサーチセンター)
コーディネーター:山田信行(駒澤大学)・佐藤香(東京大学)
キーワード:社会調査倫理、地域調査、研究倫理教育