このたび日米経営学史茶話会では、マシュー・スチュワート著『マネジメント神話――現代ビジネス哲学の真実に迫る』の合評会を開催することとなりましたので案内いたします。
https://socio-logic.jp/readinggroup/2024_myth.php
本著は奇妙な本です。
哲学科の博士課程からコンサルタントに転身したマシュー・スチュワート自身の、幾分ふてくされた/一方でどこか誇らしげに綴られる戦略コンサルタント会社のオートエスノグラフィー。
テーラー、メイヨー、アンゾフ、ピーターズといった、アメリカ経営学のグルが辿った遍歴を通じ、その議論の根幹をえぐり出す、批判的学史研究。
この、一見相容れないように見える2つの研究を通じ、著者は以下のように宣言します。「マネジメントの研究は、仮にどこかに属するならば、哲学の歴史に属する」と。この言明を私たちはいかに理解すればよいでしょうか。
本合評会では、訳者の稲岡大志氏をお招きし、本書の内容概説、その魅力と訳出の経緯をお話しいただきます。
その後、評者と司会により、この魅力あふれながらも謎めいた本を読み解くことを試みます。
評者は、『デスマーチはなぜなくならないのか』の著者であり、ITエンジニアのエスノグラフィー的研究を専門とされている宮地弘子氏と、日米経営茶話会の発起人であり日本における経営学・商業学の受容過程も研究してきた林凌が務めます。
「マネジメントの研究は、仮にどこかに属するならば、哲学の歴史に属する」。一方で私たちは、これは「社会学の歴史」にも属するものだ、と考えております。
皆様のご参加をお待ちしております。
■対象:マシュー・スチュワート『マネジメント神話──現代ビジネス哲学の真実に迫る』(稲岡大志訳、明石書店、2024年)
■開催日時:2024年9月21日(土) 14:00-17:00
■開催形態:武蔵大学・ZOOMのハイブリッド開催。事前申込制。参加費無料。
■参加申込:https://forms.gle/Hwydkm9EiJoEq7kc8よりご登録ください。開催場所の詳細や、ZOOMのURLなどを記載したメールをご送付します。
■登壇者
・稲岡 大志(訳者、大阪経済大学教員)
・宮地 弘子(評者、職業能力開発総合大学校教員)
・林 凌(評者、武蔵大学教員、日米経営学史茶話会)
■司会:酒井泰斗(ルーマン・フォーラム、日米経営学史茶話会)
■主催: 日米経営学史茶話会 https://socio-logic.jp/readinggroup/2022_iSociology.php