■中央大学ダイバーシティセンター企画「障害とアカデミア」シンポジウムの概要
周知のとおり、重度障害をもつ当事者は「告示523号」の解釈ゆえに重度訪問介護を就労の場で使うことができず、重度障害をもつ研究者が働くことは困難を余儀なくされる。また、障害者差別解消法の施行以降、大学等の高等教育機関において障害をもつ学生等に対する支援は(遅々として進まないところがあるにせよ)「合理的配慮」の観点から行われるようになっており、その調整・マネジメントを障害学生支援室等が行っているが、重度の障害をもつ研究者の支援の仕組みは全く未整備な状況である。その意味では、アカデミアの場において障害をもつ研究者が研究・教育を行うことには幾重にも困難が存在する。
本シンポジウムでは、上記の趣旨を踏まえ、日本学術振興会特別研究員PDとして研究を積み重ねてきた天畠大輔氏には、常時通訳者を必要とする重度障害をもつ研究者に求められている研究教育環境をどのように考えるのか、どのような仕組みが望ましいか等について報告していただく。次いで、東京大学先端科学技術研究センターにて障害をもつ研究者の受け入れのマネジメントやコーディネートをされてきた熊谷晋一朗氏に障害をもつ研究者が支援を得ながら研究・教育を展開するために必要なマネジメントやその仕組みについて報告していただきます。最後に、並木重宏氏にはこれまで先進的に展開されてきた「インクルーシブ・アカデミア・プロジェクト」の成果を踏まえ、病気や障害を抱えている研究者(とりわけ理系研!
究者)が研究教育を遂行するためのバリアフリーな環境の構築について報告していただく予定です。
これまで十分に議論されてこなかった「障害とアカデミア」の企画になりますので、ぜひ多くの皆さんにご参加して頂けますと大変有り難く存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
※詳細は以下をご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/campuslife/diversity/event/2022/02/58472/
日時:2022年3月31日(木)15:10~18:00
方法:Zoomを用いたリアルタイム配信(オンライン開催)
第一報告:天畠大輔(日本学術振興会特別研究員PD/中央大学)
「「働く」を普遍的に~当事者事業所の可能性~」
第二報告:熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター准教授)
「研究室のダイバーシティ・マネジメント」
第三報告:並木重宏(東京大学先端科学技術研究センター准教授)
「インクルーシブな科学教育環境に向けた取り組み(仮)」
討論者: 高口僚太朗(中央大学ダイバーシティセンターコーディネーター)
司会:天田城介(中央大学文学部教授)
■申し込み方法:事前に下記フォームより予約
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdaQ_6F6tVQV_AQvtDb713Ok8XMy128grJU-nHlc4gi1HuiRA/viewform
■申し込み締め切り:2022年3月22日(火)まで→締切延長予定
*参加にあたって配慮や情報保障が必要な方は、上記フォーム「情報保障」の欄への入力、またはメールにて3月17日(木)までにご相談ください。
■主催:中央大学ダイバーシティセンター