東北社会学研究会では、2022年度の大会シンポジウムを、以下のとおり予定しております。今年度は、オンラインで開催予定です。こちらは、どなたでも(東北社会学研究会の非会員でも)参加できますので、ご関心のある方はぜひ下記のグーグルフォームより、お申し込みください。「東北社会学研究会」のホームページ(https://www2.sal.tohoku.ac.jp/soc/cgi-bin/wiki.cgi?page=%C5%EC%CB%CC%BC%D2%B2%F1%B3%D8%B8%A6%B5%E6%B2%F1)からでもお申し込み可能です。(事前のお申し込みがない場合には、参加できませんので、ご注意ください。)
参加のお申し込み締め切りは、【11月29日(火)】です。
【2022年度東北社会学研究会大会シンポジウムの趣旨】
一般に青少年の性が語られるとき、逸脱行動や非行、性感染症への罹患や望まない妊娠、性犯罪や性被害といった解決すべき喫緊の課題や社会問題に焦点が置かれることが多い。実際、社会学、教育学、思春期学、セクシュアリティ研究、ジェンダー研究では、これらについて多くの研究が行われてきた。しかしながら、社会問題化された青少年の性だけでなく、青少年の性の一般的な実態を把握するには、社会全体での青少年層への調査とその継続的解釈が求められる。そのような学術的立場から、「青少年の性行動全国調査」が1974年以来、日本性教育協会を中心に今日までほぼ6年間隔で企画・実施されてきた。
青少年の性行動全国調査は第8回調査(2017年度)までに、全国の中学・高校・大学生約11万名の性に関する情報を質問紙調査によって収集してきた。そこには、調査開始当初から2000年代にかけての性行動の活発化や男女差の消滅のプロセス、その後のいわゆる若者の「草食化」現象を形成する当時の若者のミクロな実態が収められている。
各回の青少年の性行動全国調査データは、各種メディアでの報道、中学・高校の保健体育の教科書での引用をはじめ、数多く媒体で取り扱われている。また個票データも東京大学社会科学研究所のデータアーカイブから公開され、教育・研究のため毎年多くの利用実績がある。
これまでの本調査研究には、東北社会学研究会の会員で携わられた方も多く、調査開始から約50年という節目にこのようなシンポジウムが開催できることには意義がある。また近年は、青少年の性行動全国調査の継続調査に加えて、養護教諭や性教育を行う団体への調査や、家庭での性教育の実施状況調査など、派生的な調査研究にも展開が及んでいる。
このシンポジウムでは、一連の青少年の性行動全国調査研究の軌跡と現在の到達点、そして今後の展望について、現在の調査研究メンバーの3名からご報告いただく。現在、青少年の性行動全国調査研究会の委員長を務められている石川由香里氏には、ジェンダー意識と性行動の関係についてご報告いただく。林雄亮会員には青少年の性行動、性意識および性教育の関連について、その趨勢を踏まえた考察についてご報告いただく。俣野美咲会員には性行動と家庭環境、そして家庭での性教育の実態についてご報告いただく。コメンテーターは、大規模社会調査研究の実際や、若年層の交際や結婚についてお詳しい三輪哲会員におつとめいただく。奮ってご参加ください。
【報告者・報告タイトル】
林雄亮 会員(武蔵大学)「青少年の性行動全国調査からみる若者の性の変容」
石川由香里 氏(非会員・立正大学)「青少年のジェンダー観とセクシュアリティの変容」
俣野美咲 会員(東京大学)「青少年の性行動と家庭環境・性教育」
【コメンテーター】
三輪哲会員(東京大学)
【司会】
片瀬一男 会員(東北学院大学)
【日程】
12月3日(土)13:00~15:00(予定)
【形式】
オンラインリモート開催(Zoomを使用予定)
【参加費】
無料
【参加方法】
下記Googleフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/PqWaMJmiLDXMYPBz8
【参加申込締め切り】
2022年11月29日(火)
*Googleフォームにアクセスできない方は研究会メールアドレス宛てsoc-kenkyu*ml.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)に名前、所属、連絡先をお知らせください。