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イベント情報

カルチュラル・スタディーズ学会若手研究会のお知らせ:「消費」の力学を問い直す(1月20日)

「消費」の力学を問い直す
報告者:林凌(学振PD)
指定討論者:酒井隆史(大阪公立大学)
司会:大石茜(津田塾大学非常勤講師)

日時:2024年1月20日(土)15:00~17:00
場所:明治大学和泉キャンパス図書館ホール
参加方法:対面、Zoom
参加費:無料 ※若手研究会のため、40歳以上の専任教員ないし正規雇用社員の方が参加される場合にはご寄付をお願いしております。

参加ご希望の方は以下よりお申し込みください。
https://forms.gle/633CGYsxmJHchGvG9

概要
本イベントでは、『消費者の誕生 近代日本における消費者主権の系譜と新自由主義』(以文社、2023年)を上梓された林凌氏をお招きし、本書で書かれた「消費者」ないし「消費」をめぐって形成されていく社会について報告していただきます。
「消費社会」「消費文化」は、カルチュラル・スタディーズにおいて重要な対象でした。人々が資本主義社会の中で生産されたモノをどのように「消費」(受容)するのかを、カルチュラル・スタディーズでは、権力への抵抗や文化的アイデンティティの生成といった視点から読み取ってきました。他方、林氏は「消費(者)」それ自体の概念の形成にアプローチしています。「消費すること」が社会のなかでいかに重要な行為として考えられるようになり、「“良き”消費者」がどのように構想されていったのかが、林氏の主な問題関心です。林氏には、本書で書かれた内容をもとに、日本における「消費」の系譜について報告していただきつつ、カルチュラル・スタディーズにおける「消費」をめぐる議論に新たな風を吹き込んでいただきます。
また、指定討論者として酒井隆史氏にご登壇いただきます。酒井氏は名著『通天閣 新・日本資本主義発達史』(青土社、2011年)において、大坂ミナミとして知られるエリアがいかに消費の街として形成されたのかを分析しています。さらに酒井氏は、必読書『自由論 現在性の系譜学』(河出文庫、2019年)において、現在社会を貫いている「新自由主義」の生成過程について詳細に分析しています。これら酒井氏の著作において議論されている内容は、林氏の「消費」論を支える一角をなしています。
イベント当日は、お二人のディスカッションならびにフロアとのディスカッションを通して、「消費」という形式が持つ力学、そしてそれに内包されている「新自由主義」の問題について考えていきます。